カテゴリー「うしくの学校」の記事

2017年7月 9日 (日)

校内研修:佐藤先生

 前回に引き続き、3日間のスーパーバイザーは富士学び工房代表佐藤雅彰先生。お人柄か先生方を応援する・寄り添う気持ち丸見えの堅苦しくない講義だったのでその紹介。実はあのとき数枚の写真をとった。残念ながら3月にガラケーから切り替えたスマホの扱いに未だ慣れず、どれも不鮮明。でも今一度振り返りたいと、厚かましくも資料の提供をお願いした。以降使用する資料は雅彰先生提供およびその編集である。
 まずは、班学習、グループ学習のこと。07106_2先生方には当たり前、知っていようが復習のつもりで整理。両者には明らかな違いがある。学び合い学習においては、誰もが、一人ひとりが相互に支え合う助け合って、問題・課題に取り組み、多様な意見のもとでまとまりを得る。結果も過程も子どもたち自身の体験、ノウハウになる。班学習は一斉授業における活動で、概ねリーダーが現れ、その指揮のもとにどんどん進む。私たち(学び合い学習)が求めている学びは前者である。何しろ一人ひとりの学びを保障するのだから、仲間は仲間を置き去りにしない。
07101_3 前記事の末尾記載の中教審教育課程部会の答申。アクティブ・ラーニングと学び合いの関係性の図示。どのように社会・世界と関わり、より良い人生を送るか。そこを目標としたときに、個別の知識・技能思考力・判断力・表現力等を教育において実現させていくプロセスを表しているようだが、結局は、①深い学びであり、②対話的な学びであり、③主体的・協働的な学びで、まさに行き届いた学び合い学習を日常とする教育の場で養われていくもの。牛久市あげて実践しているこの真正な学び(教科の本質に即した学び)をさらに磨きあげていくことは間違っていない。毎月の校内研修は大切な磨き上げの場。
07103 学び合い授業においての重要な要素は、学び(授業)のデザインと授業時間中の子どもの学び具合のみとり、時間のコントロールにあるとみた。いずれも容易なことではない。デザインは準備段階。そこで授業中に想定される事態をどこまで考えておられるかが、臨機応変な対処の前提になる。ベテランほど引出しは多いのかもしれないが、その点は先生個人の努力のほかに、同僚との研究、校内研修での協議は、向上心に充ちた先生には生きてくる。デザインは学力底上げの共有課題と、より挑戦・発展的なジャンプの課題の用意。07102_3クラスによっては、共有課題はやさしすぎるかどうか?子どもの反応で大勢を読みとれる。全員が分かってしまうレベルでは、その時間つまらなくなる。難しければ戸惑いを見せる。クラスの半数程度に、わからなさが見てとれればペアであったり、4人グループにして、支え合い助け合う学習へ。先生は教えたくなっても教えてはならない。とはいえ、全員が戸惑い壁にぶち当たれば、ヒントとして考え方を示してもよいという。前の前の記事校内研修:3年算数)だそうだ。その日の雅彰先生の例示;算数において1年生では、○(まる)図。2年生では、簡単なアレイ図やテープ図。3年生では、線分図。4年生では、関連図等があると。最近は、学習塾に行っている子が多くなって、教科書ベースの共有課題では、既にわかっている子どもも存在する。それでもグループ学習に参加できていて、教えて!に対し支える子は、教えることで学びは自身に刻まれるし、友達に対する理解も深まるから人間力の養成の一助。そうした協働して課題を考え結論に導く体験は、後々に生きてくる。雅彰先生は、分かり切っていて授業が楽しくないとみられる子には、その子の理解の先をここを考えてみてと促すことも必要という。なるほどそういう場面もある。分からない子もわかりきっている子も、見捨てない、孤立させない目配りを言われる。授業の前半の共有課題は、それ以前に習っている知識の上に、教科にそって新たに考える要素を加えたもの。後半のジャンプの課題は、共有課題を理解した子にさらなる意欲を引き出すものの位置づけ。
07104 左図のスクリーンへの表示では、パッと見すぐには理解できなかったが、ジッと眺めれば言わんとすることは分かる。要はデザインと授業のコントロール。とりわけ子どもの学びの見とり、それもわからなさの見とりは大切、校内研修を通して多様な視点を得、積み上げるほかにない。二度と同じ場面はあるまい。クラスそれぞれに個時差もあること。

熱心に聞いておられる先生方に、教育の専門家としての成長を右図をもって語っておられた。子どもの将来に対して、今、大きな可能性の芽を養う使命を負っているのは先生。先生もサラリーマンであることは分かっているが、やっぱり教師であってほしい。07105_2”わが師の恩”の「」。大人に成長したときに、あの先生のお蔭といわれるほどの師であってほしい。但し、わが身の健康と家族はゆるぎのない存在として大切にしたうえでのこと。
 このシリーズの最後にあたり佐藤先生からのメッセージを下図に。07107_2なんと、牛久の掲げる”子ども一人ひとりの学びの保障”がヴィジョンとして示されている。そして、子ども達に対して I am here for you. であって欲しいと。<学校教育サポーターS.H>

2017年7月 8日 (土)

校内研修の価値

 3日:中根小3年算数に続き、4日はひたち野うしく小:2年算数、5日:下根中:1年理科の焦点授業。この三日間、スーパーバイザーは富士学び工房代表佐藤雅彰先生(以降「雅彰先生」という)。07044ひたち野うしく小には塩釜市教育委員会からの26名を含め全国各地から計70名を超える参加者(市内を除く)があった。当初は61名の予定。ふえたので急きょ隣りのクラスも同様に算数をとりあげた。隣りあう2クラスともに2年算数の公開授業。この学校はニュースタイルの教室である。教室横に広いユーティリィスペースがあり07041_2教室の壁を収納することで参観者にゆとりをもって見て頂けるというわけ。公開授業中、観察の傍ら先生が留守の教室を見まわることにしている。どのクラスも自習となるが整然とした学習。低学年に立ち歩く子を見ることもあるが稀なこと。実は他校も同様だ。偶然PTAの役員にお会いした。その話によると校内研修のときは、教室の留守番役を保護者がボランティアで荷うという。
 焦点授業後は、全体セレモニーもほどほどに参観者も含めての研究協議にすすむ。子ども同様に先生も数人のグループをつくり、見た授業の意見交換と協議。07042
その内容は提案者に役立つように発表され共有する。締めくくりは、雅彰先生の講話講義というほどの堅苦しさはないからこのように)。実は雅彰先生とは昨年秋の下根中が初対面だった。子どもの学びのみとりに強く響くものがあり、今回は3日連続だがその教えには是非接したいと心待ちにしていた。一日一日に収穫を見た。学び合い授業の各教室や、校内研修の参加は昨年5月からのことだから、まだまだ日は浅いが、観察していると、教育長の方針と学校長と先生方、その関係性が見えてくる。会社でTQC(全社的品質向上運動)を導入した経験がある。情報産業のように多少、インテリっぽい組織には、工場から発展した品質向上運動を素直に受け入れない土壌があり抵抗にあった。それって何?という視線。失礼だが先生も同質だろうから授業法のこの改革、どう進むか関心があった。実際平成17年学びの共同体導入と記録にあるが、しばらくはいまほどの成果はみない。
 正直なところ、教育長の掲げる一人一人に高い学びを保障する」なんて公教育でそんなこと言って大丈夫?という印象だった。先生は定期異動で毎年2~3割入れ替わるから、スムースな導入・定着は困難か?と思えば、そうでもなくなってきた。振り返れば現教育長になってからの着実な変化。必要な手を打つ、まさにマネジメントがそこにある。ご自身、神谷小校長の時代に雅彰先生に学んだ。その経験を下根中校長のときに本格的に実践し、その成果は新聞や教育雑誌の記事になった。教育長になられ、その経験は、全校実施の仕組み・ノウハウとなって伝授となり、校長先生の理解を得て市内全校に普及している。
実践の手順は具体的。委員会指導課には経験者がいる。指導主事は、計画/随時/不意(当初、今はない)に訪問指導に赴く。29年度は更にこの手法を熟知し推進者でもあった前校長を委員会に常駐(市長・市議会の理解)し、各校の相談相手になっている。こうしてひとり一人に学びを保障するという高い目標を、具体的に実践するプロセスに、サポートの手を打っている。もともと、教師は専門性が高く、自分の授業を同僚に見てもらうということは、プライドが許さないものだと思っていたが、それは杞憂にすぎなかった。心からではない先生も中にはいようが、皆さんオープン。児童生徒も落ち着いたもの。学び合い授業法の理解と経験の差は確かにみえるが毎月の校内研修もあり、先生方は、ひとり一人に学びを保障するには?と問題意識をもって臨んでおられる。この手法は有効だと理解すると先生方の能力は高く、子ども好きもあって努力を少しも厭わない。
 昨年の校内研修観察では、提案(焦点)授業を同僚が見て、協議研究の場で提案者に、誰々はどうだったよ、といった気づきにくいところをフランクに話していて、それだけでも授業中の子どもの学びをみとる視野は広くなり参考になるとみていた。さらに不認識だったが、子どもは担任のみならず、学年全体、子どもによっては先生方の多くが念頭にあり関心をもっていることに驚いた。雅彰先生の指摘は、同僚の先生とは違った点を録画の中から再生し、その場で具体的な指導となる。フ~~ム、なるほどと頷ける。

 今回の講師指導では、これまでにない話題があった。文科省推進のアクティブ・ラーニングの動向。昨年10月の中教審で、アクティブ・ラーニングはやや控えめ(トーンダウン)になったとか。その理由。
 1.発表といった活動(型)ばかりをイメージさせるという懸念 2.思考力の基盤となる知識の定着までなおざりになる可能性  とある。方向として間違っているわけではない。小グループ活動を形式的に組み込む傾向への一時停止だろう。学び合い授業におけるグループ学習と同様なグループ学習を期待したのだろうが、そのように進んでいなかった、ということか?
 同年12月の教育課程部会答申では、21世紀の学力とも合致するが、育成すべき資質・能力として1) 何を理解しているか、何ができるか生きて働く知識・技能の習得)。 知識を獲得する過程で2) 知っていること・できることをどう使うか未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等の育成) 3) どのように社会・世界とかかわり、よりよい人生をおくるか学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向き合う力・人間性の涵養 とあるのだそうだ。社会人になれば誰もが直面する課題でもある。
このつづき、佐藤雅彰先生の資料は次記事へ<学校教育サポーターS.H>

2017年7月 4日 (火)

校内研修:3年算数

 7月3日(月)、中根小の校内研修会に午後、出向いた。5校時:3学年「算数」の焦点授業。先生のテーマは「具体物の操作や図で表す良さに気づき,一人一人が自分の考えをもてるようにしたい。」とある。つづいて、そのデザインシートには、1.単元名:わり算、2.目標、3.授業者の思い、4.本時の目標、とA4サイズ一枚で参観者へ提示。スーパーバイザーは、富士学び工房代表佐藤雅彰先生。市内はおろか近県・遠方から数人の参観者。07044_2もちろん、この学校はグループ学習時の児童一人一人の学びを先生方分担して観察していて、直後の授業研究協議会で簡潔に発表することになっているから同僚も。参観者、ゆうに40人は超えていよう。

 授業は、学習課題(ここでは【ジャンプの課題】)を確認するところからはじまる。その課題、結構難しい。「3年5組の人数は35人です。4人のグループと5人のグループを合わせて8つ作り,全員がどちらかのグループに入るようにします。4人グループと5人グループは、それぞれいくつできますか。」
 大人は暗算する。これくらいなら習慣に近い。これを学びあう授業では、どう?すすめるのか。課題の認識からはじめる。問いの意味をペアで話し合って共通認識へ。図や式を使って答える方法をグループ(男女二人ずつ対角線に座る4人。真向かいは異性)で考えたりするが、容易には解の方向も出てこない。当然なこと。これって中学の二次方程式:X+Y=8、4X+5Y=35だなと浮かべるが、算数でとくとなると~~興味を津々。 二度目のグループ時に数人の児童が図示しはじめた。用意されていたおはじきをつかって、関わろうとする女児がいた。分かる子が教えるのではなく、分かりそうな子が分からなくて困っている子と、おはじきを使って協同して学び合おうとしていた。先生は、数人の図示を黒板に貼って、それぞれの考えを聞いた。070441ほんの数人、算式をだしてもいた。4人グループは5,5人グループは3と分かったが、ほかの子に説明できない。直感での正答はプロセスの理解に及んでいないことがあり、他人へ説明できない。学び合いは正答に至るプロセス:どう考えたか?が重要。協同してわかり合えたことがもっと重要説明できることは、解いていく考えが身につくということ。他に応用できる。
 グラス全体としては壁にぶち当たっていた。学びに飽きる児童もでるから分かり易い。あとの佐藤雅彰先生の話で分かったが、クラス全体に行き詰まりが見えた際は、チョットしたヒントを与えて良いのだそうだ07046_2例えば、左を示し問題を整理し、07047_2更に右図のように、表を与えグループみんなで空欄を埋める。みんなが出来た頃を見計らって07048左図を見せ、クラス全体で、表を使う手法を知る。佐藤先生の研究会での話には、1年生では、○(まる)図。2年生では、簡単なアレイ図やテープ図。3年生では、線分図。4年生では、関連図、とスクリーンに表示された。行き詰まりに目先を変えることの大切さ。
07046 学び合いにおいては、先生は教えてはなりませんと強調するあまり、ヒントも拙いことかと勘違いしていた。もっとも、ヒントを与えるタイミング/加減は難しい。全体に行き詰まりが見えたら、新しく考える糸口となるアプローチ法を示すことで、おぉ!算数って面白い!と興味を沸かせるのが良いという。なるほど、そうか。
07044 15時過ぎからの恒例の授業研究協議会は、3階音楽室にて全出席者でおこなわれた。一通り担当グループ・児童の観察報告があった後。佐藤先生の講義ではない、講話に移った。以前もそうだが、誰もふれることのなかったシーン(前述の朱文字部分)をしっかりビデオに撮っていての解説。賞めて下さって気分良し。先生だってそうに違いない。そういう観察眼が参考になる。たのしい講話に先生方は、前のめりで聞いていた。小生も。ハプニングが起きた。07041佐藤先生から問題が出た。「28-9=29」と計算する子がいた。「26×3=96」もいた。「さて、どうしてこうなるか?考えてみて」と。少し考えあぐねた。すると「グループになって」と追い打ち。まさに先生による学び合いコントロール。何故こうしたこたえになるのか?が焦点。そんなぁ~と否定しては始まらない。07042_2解説は、左図。児童である、素直な子でもある。大人には思いもよらない考え方をもっている場合がある。駄目ではないか、では教えにならない。何故そうかを解明し、そこを正すように指導する、そこに先生の醍醐味があると。教室での授業は、分かっていることを教えあう学び合うのではなく、わかからないことを学びあうのがグループの良さ。大勢では難しいとき、ペアもよし、グループもよし。そして最終的にはクラス全体が「分かった!」「もっとやってみたい」が理想的な授業をデザインなんだろう。少々苦痛だろうが、チャレンジングで面白い。だから、先生方の情熱を応援することに決めた。<情報教育サポーターS.H>

ps)この学校の面白さ。07043参観訪問時の資料に「7月のチャレンジ目標」というのが添えられた。年間計画はホームページ上にある(クリックすると新ウインドウ表示。研究主任にお尋ねした。年計後に、月々の目標も示したいのだと。会社同様。年計を4半期、月毎に展開する。それを年計目標はGool、月々は、ターゲット:Taraget と呼んでいた。届きそうな目標に絞る/ブレークダウンしないとあきらめることがある。校内研修にも似たところがある。
もうひとつ、今日:3日の焦点授業の先生。本校2年目と校長先生からメールを戴いた。実際に授業を見て、早くもこの水準かと・・。研究主任の取り組みが見えてくる。7月の目標、何度も見ていてもみたくなる。

2017年6月10日 (土)

教える/学びあう

 「教える」は教師が前面にでる授業。講義型ともいい先生と生徒が向き合う一斉授業。先生のもてる力量で授業を思うがままに運ぶ。「学びあう」は子どもたち中心の授業。今や文科省もアクティブ・ラーニングと称して推進する21世紀型の授業法佐藤学先生の「学びの共同体」の実践を市内全校ですすめている牛久市の授業現場をこの一年、つぶさに見てきた。まだまだこの学びあう授業の理解の入口に過ぎないが、ここらで感ずるままに述べておく。
 一斉授業は、明治の小学校令来長く続き、時代の変化に児童生徒数の変化に、高度経済成長期にも、社会に対応してきた。しかし(浅い視点だが)ピーク時270万人に及んだ団塊の世代の子どもたち(第二ベビーブーム)世代の頃からか?荒れる学校や家庭崩壊がおきてきた。一斉授業では、増えた児童生徒数もあり、学ぶことに不得手な子どもに対応しきれず、子どものエネルギーはあらぬ方向に吹き出た。学校は、一部の荒れる力には力でということか?体力のある生徒指導者によって対処してきたが沈静化効果は薄かった。世の中全体が貧しかった親の時代(ビートルズ世代)にはこんなことはなく、むしろ解き放たれたように音楽を初め文化に新しさが生まれた。物が満ちあふれる豊かな時代に変わって、家庭でとされてきた躾けも不十分なままの子に、学校で強めの指導をすると学校は攻められようになり混迷する。
 一斉授業は、教師の知識や(算数・数学等の)解き方の伝授にある子どもの記憶力と覚る力次第で学力の差が出る。しかし、これらに得手な子もいれば不得手な子は今もいる。数十人もいる教室では理解できない、学習に関心を持てず面白くない。逃亡する子どもだって。そうした事態に有効な手を打てなかったのは現実。補習という埋め合わせもあるが、所詮部分的な手当てに過ぎず本質的対応でない。結局、荒れは治らず。
 0609こうした背景の中で工夫されたのが学び合う授業なんだろう。この考え方に賛同者が生まれ、実践を通して考察を深め、明解な方法の提示をみた。これを正しく理解し実践した学校に著しい改善をみた。
この授業による子どもを持つ保護者達に、大きな信頼をえた数人の先生方に話を聞いたことがある。異口同音の返答。それは「教えたいことはたくさんあるが、自分一人では全員に教えきれない。そこを打開したいので学びあいに関心を持った」と。学びあう授業は、机をコの字にするという外見的に分かり易いことと、一見、先生に教えているのか?と見えるため批判的な声があがった。なかにはこの学び合う授業によほど未熟な先生の現場を見たのだろう?リスペクトを得る立場にある元校長先生の批判記事には驚いた。その記事今もネットに。
 学びあう授業(5分~10分程度の)視察レベルでは全く、フルに一時間(校時)を見たとしても疑問を抱いたままにおわる学びあいの提案授業と、その直後につづく先生方全員参加のうえ、スーパーバイザー(専門家)もいる校内研修を3回みて、やっとその概要理解の糸口を得た。いまも校内研修を観察するが、その都度得られることがある。
 決して先生は怠けていない。授業は当然準備し、時間をコントロールし、子どもたちの学びあう状況を観察し、分からない子には学びに参加できように寄り添っていく。広く神経を働かせている。あくまでも教えるのではなく子ども自身の学ぶ力を引き出すこの教え方は従来とは真逆だ。それだけに力量と実績のあるベテラン先生にとっては苦痛だろう。でも貴方のこれまでの方法で”等しく学ばせることはできましたか?”と問われると困るだろう。牛久市の教育のスローガンは「一人一人に高い学びを保障する。居場所をつくる」で、先生方共通の認識。公教育たる小・中学校、如何にしてその目標を達成するか。月1回の提案授業と校内研修、この時間は必須と確信する。佐藤先生の言う授業の公開と同僚性の醸成はここから生まれる。
授業中の子どもの学びの状態観察には個人差がある。30人授業を一人の先生では無理もない。校内研修のグループ討議において先生方相互の視点での情報交換は、学校全体の学力向上に結びついていく。子ども4人グループで、目につくほどに学習に参加できていない子どもは、多くが気づくが、その姿からは目につきにくい子どももいる。子どもの学ぶ力を引き出す方法も、経験の差はでる。だから「○○さんはこんな時、どうしていたよ」という情報は、その子のその後のより良い学びに必要で貴重な情報。

 学校は知識を教え込むから、問題や課題を解決する力の育成に変化しはじめた。社会には教科書はない。そこにあるのは課題や問題、それをどのような手立てで解決するかが仕事そのもの。そのときに、必要な基本となる知識を得る方法、他人と協働する進め方を身につけていることは重要なこと。知識満載でなく、解決の糸口をみつける知恵と、巧く運ぶ実践力が問われる。かつての(情報産業)会社の新人教育と同じ。学びあう授業でのペアであったり、4人グループであったりのなかでの子ども同士が考えを交わしつつ問題にあたるその体験に、後々活きるヒントがあり、コミュニケーション能力が身につく。授業最後のジャンプ課題の良否がまた一段と考える力を刺激する。そうした時間を四六時中、学校にいる間中、友とおくっているのが今の牛久の学校。知識伝授の時代から知恵の出し合い・助け合いによる時代への転換に備えている。大人は既に社会で実体験しているこの手法をいまや学校で身につけはじめていると言うこと。ディープラーニングによるAI(人工知能)の発展は、今ある職種の何割かをなくすという予測がある。なればこそ、問題・課題を協働して解決する授業法は21世紀型に相応しい。
 卒業したての先生はともかく、ベテラン先生にはこの変化、苦痛だろうが、よく見ると、先生方の子ども大好きは不変で学力をつける喜びを知っておられる。先生の目標に向かったときの能力(インテリジェンス)の高さと、その発揮する姿は気持がよい。先生!お願いしますよ。私たちの子どもを。学び合いは子どもだけでなく、先生、さらにこれからは地域の人々も身につけ協働する時代なのか。

2017年5月 2日 (火)

早急な改善を:ネット環境

 春溢れるこの時期だが、あえて学校を支援し続ける立場での我が懸案の課題を記おく。
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 市内小中学校13校すべてにいえ、学校からの要望はしづらく、サポーターの数度の具申も無視かの如く。周辺の自治体の学校では、使えていると聞く環境が牛久市は不可。こうなるともはや問題といえる。それは職員室の先生方のインターネット利用環境のこと。あらためて、担当部署/責任者にその認識を問いたい0502gkkounonet
 まだ、校務用パソコンの貸与もない頃、当時の淀川教育長から頼まれて、担当部署と直接話し合ったことがある。外部からの侵入を許さず、情報漏洩を防ぐ等セキュリティ絶対優先役所も同様の(利用条件)状況にあるという説明に対し、先生が使える時間帯は限られている。せめて校長、教頭、教務主任の3台は、インターネット利用可能とすべきと代理要請した意見とは、並行し物別れにおわった(因みにその後導入の校務用パソコンもインターネットには繋がっていない)。結局、この問題は見解の相違のままで今につづいている。
 つまり、職員室で、インターネットを利用できるパソコンは、デスクトップパソコン(小学校の中にはPC室のモニターPCを2代目として活用)と事務用ノートパソコンの各1台。要するに先生用は1台だけである
 先生方は、授業を終え、児童を見送り職員室に戻る。そこからがデスクワークで、概ね15時半から18時までの2時間半インターネットを使用したい時間帯だが、利用可能1台では、使えない状況の繰り返し。これを打開したい。そもそも役所の就業時間内はネット使用可能時間でもある職員と、限られた時間帯でしか使えない状況にある先生方とを同一視すること事態に問題がある。現場を知らなすぎる。まさか残業で消化せよとか、パソコン室に出向きそのパソコンを使えとかいうことではあるまい。
 0502gkkounonet2_2使い勝手とセキュリティの問題は、企業、団体、学校を問わずシステム管理者に共通する難問ではあるものの、周辺自治体では既にネットに繋がっていることが、何故、牛久市ではできないのか。理由は如何に?・・・予算/技術力/無理解/未認識 利用環境を整備する部門は、限られた予算の中で知恵と技術力を駆使し、利用者の業務処理に支障を来さないようにするのが責務。
新年度を迎え、牛久の学びはさらに充実してゆくと確信しながらも、片手落ちのネット。どうにも放置しがたく、あえて記事にし、記録に残すことにした。早急な改善を望む。仮に予算待ちにあるのなら、見通しくらいは示すのが現場への配慮というものだろう。 <情報教育サポーター 林 省三>

2017年4月18日 (火)

「学び合う学び」入門

 昨日と今日(18日)、29年度のサポート依頼のあった学校を訪問した。定期異動では学校長ほか幹部の先生にも異動があったからご挨拶の機会を得たのは有り難い。これで情報教育サポーターなる肩書きのもと16年目を正式に開始する。本当のところは、情報教育でお役に立ちたいが、先生方の助けになるホームページ発信のサポートも大切だから喜んでお手伝いさせていただく。
 この年度初めのご挨拶、昨年までとの違い、それは学び合い授業そのものを観察し学び、より深く知る立場にもあるということ。先生方の日常の苦心、努力を知り、理解し保護者等にそこで得た情報を発信するためである。この目的で今年度も授業および校内研修の場には、できるだけ参加したい。昨年度同様よろしくお願いする。

 この度の異動、校長先生は13校中、新着任5名、市内異動2名。昨年度はそれぞれ3名と1名。大きな変化だ。教頭、教務主任の異動もあるから、牛久の学び合いをこれまで同様に継承されるか?関心の的だが、印象では皆さんに期待をもてる。そこで紹介しよう。学校幹部はもとより、他地区から着任された先生方に牛久の学び合い入門に相応しい資料、「『学び合う学び』を創る」を。27年度、当時、ひたち野うしく小学校本橋教頭先生(現河内町教育委員会指導室室長)の作成で、校内研修で使用されていたのを知り同校ホームページにアップした。昨年、他校での活用許可を校長先生から得て本記事にも採り上げた(クリックで表示) Photo_2
 右図のようなパワーポイントの資料(予習に最適)画像とテキストからなり、最後の51ページ(左図)にまとめ。0418x_2これを繰り返し見て、考えて、その概要を理解できたから、高いインテリジェンスをおもちの先生は造作もないこと。合わせて佐藤学先生「学校を改革する」や「学力を問い直す」「『学び』から逃走する子どもたち」「教師花伝書」等を読了した。併行して各校月一回の校内研修にも参加。当然、授業を公開する先生だけではなく、諸先生の並々ならぬ取組みを知ることに。先生って凄いなと。学び合いは、平成17年度の導入と知ったのだが、正直なところそのころは目立たなかった。市内全校が揃ってこの授業法に取組み・発展させているのはここ数年のこと。ひとへに自ら学び実践し確信を抱いた現教育長のマネジメントによるところ大である。普段、教育長から強く感じ取れる信念、それはひとり一人の学びを保障すること」「一人ひとりの居場所をつくることに尽きる。先生個々の力量も大事だが、かつての教室には、授業に関心を寄せない子どももいたのも事実。先生の力量に頼るのはなく、子どもの力を引き出し、子ども同士が学びあう。そこを活かそうとの考えは相当に思い切った転換だが、現代にマッチしたやり方でもあろう。実際に文科省自身が、アクティブ・ラーニングという名のもとで普及させようとしている。

 今や全校いや市内あげての取組みだが、この授業法にいち早く個人レベルで取り組んだ先生がおられた。そのひとりに「先生はなぜ学び合いにとりくんだのですか?」と、すると「自分自身(の力)には限界があります。子どもたちの力を引き出してみよう考えた」と即答された。この先生、ここ数年2月初旬には全教科の全課程を修了させていると保護者間で評判。子どもたちからの信頼も絶大、かつ成績も上がっていると聞く。学びの保障と居場所づくり、一人残さずともなれば相当な覚悟がいる。
 いつもの巡回訪問では、ときに話を聞く機会もあった。先生の知識伝授である一斉型授業(向かい合う授業)から子どもたち中心の学び合いに寄り添い質を高める授業寄り添う型授業)。ベテラン先生には、この真逆の授業法には戸惑いもあったはず。しかし時の経過と共にその効果に驚くことになる。それでもこの変化、先生にとっては大きなストレスを伴うものであると感じる。だから、校長先生が自信を持って指揮しなければ実践の浸透・定着は難しい。全員で取り組み校内研修で磨きあう。そこが重要。

 教育長は、就任のはじめ頃、第一線を指揮・監督したようだ。でもそれも2年か3年か?28年度は校長会にその任を委ねた。むろん、スーパーバイザーと呼ばれるこの道の専門家を引き続き、一つの学校につき年4度も招く予算措置もある。要請されれば指導主事の派遣もする。29年度は、もはや市教委にその指揮・監督の陰は薄い。個々の授業に、月一度の校内研修に、先生間の同僚性の定着をみたのだろう。一方新規に市教委に理論と実践に優れた前中学校校長を教育指導員なる肩書きでおいた求めに応じてのサポート体制の整備。各校の校長先生は気軽に相談しやすかろう。市長も議員も予算措置に怠りない。
企業でも大きなチェンジの初期段階は、トップからの強い指導と徹底した監督、そしてサポートは重要だった。進む過程で、早く実践者に任せる方が良い成果を生んだ。これは確かなマネジメント力なくしてあり得ない。教育長のマネジメントへの信頼。牛久市の教育の変化、定着も、発展も見逃せない。
 子どもたちから見て、楽しく学べる。友達に先生に認められる。嬉しく安心の居場所。大人だって、認められ・褒められれば、やる気のスイッチは入る。うしくの学びは、その段階に入ってきたようだ。つぎは学びの共同体の実現。我が居住する奥野地区は、コミュニティ・スクールになった。また小規模特認校であり、拡大した校区からの子どもたちも増えた。特色のある学校づくり、また一歩進めること、私たち住民が試される番であろうか。<学校運営協議会委員S.H>

2017年4月 8日 (土)

3.16 面会記

 29年度第一回市議会、一般質問終了数日後の3月16日、学校サポーターとして、これまでにない一年(普段の授業観察と公開授業~校内研修会への参加)をおくったその感想を市長さんに面会し、お伝えした。要点は4つ。

 1)本市の「学びの共同体」による学びは、市の評判を一層高めるだろう
 2)ICT環境整備の遅れは、予定(先行きを)を示す、見える化してはどうか
 3)実のあるICT授業に高めるために、ICTボランティアを組織化してはどうか
 4)先生方の多忙さの一助になる数年来放置されている問題がある

つけ加えると、1)---「学びの共同体」による授業法を周知・徹底できたのは26年度か?以来、各校揃って校長は率先して理解し推進し、今や(28年度)その主導は市教委から校長会に移っている。この授業法は、近年、文科省が採り上げたアクティブ・ラーニングのまるで先取りで、本市では定着の段階にある。「学びの共同体」づくりは、子ども・先生だけでなく、コミュニティと、共に一体とになった教育環境づくであり、29年度はその方向に進み始めた(右図は編者作成イメージ図)Photo_2

2)---ICT環境整備の遅れは明らか。文科省は、同基準でみて本市は茨城県内の下から2番目と公表している。小学校パソコン(2010年夏設置)は標準使用期間を過ぎており、リプレースを待たれるが?

3)---ICT授業は機器を設置し環境を整備するだけでは不十分である。もとソフトウエア・エンジニア(経営者であった)であり、15年間の情報教育サポートで実態を知るものとして提案する。ICTを知る(リタイヤ後の)ボランティアを募集し組織化すること。そのボランティアにも資質を求められる。事前に学校が受け入れやすい研修を要するが協力もできる。

4)---放置されている問題。それは、現学校におけるインターネットの利用環境。極めて少数しか使えず不便。サポーターとして見かねる。新教育指導要領等で教科の課題の多い中、先生の置かれている立場を全く理解できていないのではないかとさえ思う。これは前教育長からの問題だが、当時の市のネット・PC提供部門は、セキュリティの重視(当たり前)運用コストの削減を最優先してきた。そして今に至る。現在、周辺自治体で実現しているネット環境と同等水準への引上げは当然で、学校現場には直ぐに有効でなる。クラスを担任する先生の目線を知り理解し検討すべき問題。学校自体は、市教委に対して必ずしも率直な具申はできていない。それとも別の障害があるのか?

 予算編成上、数年来の問題には、安全を重視し一中体育館の建て替え、牛久南中の大規模改修、下根中の衛生面改善を採り上げているとお話しされた。これらは広報で知るところ。よく理解できる。問題・課題・公約に関し、細る予算の中での編成の困難さは、そうした経験もあるものとして理解しているが、子供の将来像を思うとき、ICT環境の整備は必要今すぐでなくても、少なくとも必要と考えている事項を列挙するだけでも市にその認識有りと評価できる。問題・課題を認識・列挙し~見通しを立て~予算をつけるの順に、見える化されることを強く望む

 最後に、教育はどなたが責任者であろうとも同様の主張をすること。前市長以来、定期的に聞いていただいていることには感謝、といった次第。市長も学校も開かれている。聞く耳を持って頂けているだけに、無理を通そうとは思わないしできっこない。私達コミュニティも聴く耳を大きくしておく上に、これまでの”出来ることをできるだけ”に”張り合い”を加えて支援活動しよう。
以上、表現には至らぬ点もあろうが、大要に違いはない。もし、あれば修正には即、応じる。29年度のスタートにあたり、新たな出発点として記録にしておく。もちろん関係者にもお知らせする。<情報教育サポーターS.H>

2017年3月30日 (木)

この一年を振り返る

 県や市幹部人事の異動を紙上にみる。明日は教職員も大量に載るだろう。年度末の恒例記事。Facilities_a22_215年前、子どもにスキルを伝えようと情報(パソコン)教育のスクール・アシスタントからはじめた学校ボランティア活動。翌年には先生を助けるべくホームページの作成に手をひろげた(これは一挙に市内各校に拡大)。そんなことで頻繁に各校職員室を訪れ教職員とも相知る関係にあるが、実は授業中の教室を覗くことは稀で、参観授業の他はなかった。
 その活動がこの一年、大きく変化多くの授業の現場を実地に観察してきた。切っ掛けは知り合いの市会議員からの要請。”実際の授業を見たい知りたい、その案内を”という。それも短時間で表面的な視察ではないという。A
初回に続く2度目(左図)は、10時半二中集合から給食を挟み、奥野小移動の16時までのたっぷり。議員の皆さんの関心は奥野地区の教育の特色づくりもあるが、それをかねて市内で数年前から導入実施されている”学びあい”授業の実際をつぶさにみて、理解を正すことにあったようだ。応対に当たった二中:櫻井校長と奥野小:青木校長は普段のありのままの授業を案内し、二中では授業者である先生の話を聞く機会も用意していた。これ以降、議会の一般質問や教育民政常任委員会の質疑、さらに親しく議員と話す機会を得ているが、牛久市の授業への理解はもとより、教育行政全般につき一層深く関心も寄せていただいている。
 このいわば議員の研究視察のこともあり、昨年5月教育長にお会いした際「授業を見学しても良いのか?」とお尋ねした。即答で「当然です。学校は開かれていますから」とつづけ、偶然その日、岡田小で公開授業をやっているから参加されてはどうか、となり、その場で宮田校長にアポされた。以降、教育長には年度方針、これまでの実績を掲載した専門誌(先生には当たり前らしい)、佐藤学先生の学びの共同体に関する小冊子を数冊紹介していただいた。読解するのと同時進行で実際の授業をみる。これをこの一年繰り返した。各校で毎月一回実施されている公開授業と校内研究会にも参加した。各校ともに年4回のスーパーバイザーと呼ばれる専門家を招聘している。現教育長が神谷小時代にご教授頂いたときく佐藤雅彰先生にもお会いした。

 ニュースとして教育行政の変化は知ってはいたが、文科省の強調するアクティブラーニング 【紹介サイト「Find!アクティブラーナー」】というのは、佐藤学先生のいう学びの共同体の一部ではないか、と思ったりもする牛久市はずいぶん時代を先取りしている。これからの授業の進め方においてである。ここ2・3年、各校を訪問した際に雰囲気の変化を感じてはいたが、それが学びの共同体でいう第一ステップ:教室での普段の授業スタイル(学びあい・支え合い子ども主役の授業、それをゆるやかに導く先生)の成果にあることだと知った。数人の先生には、この授業法へ取り組む切っ掛けと想いについても伺った。正直に言うと平成17年度に前教育長が導入したと知ったが、はじめの数年は一部の学校と先生が取り組んでいたにすぎない。むしろ批判的な方もおられた。すべての学校に落ち着きが見られ、聞けば成績も上がったという現状は、徹底した指導に踏み込んでからだといえよう。26・27年度はベテランの指導主事が予告なしに学校を訪問し指導することがあったそうだが、28年度は指導の徹底は校長会(大竹会長)に委ねられ進められている。まさに企業並みマネジメント。

 ”授業見学は、いつでもどうぞご覧を!”と言われても、先生の世界は独特で気後れする。先生は専門家であり、教室ではボスである。素人には近寄りがたい雰囲気がある。自由に観察できたとしても、そのことがどのように役立つのか?と考えると躊躇する。
Ayjimage コミュニティ・スクールというのがある。学びの共同体は、子ども、先生、地域住民三者の融合だから、いよいよ望ましい方向に進み始めた。この3月、おくのキャンパスの小中2校は指定。この学校運営協議会の委員17名のひとりになったが、授業観察や校内研究会参加の成果はその場で反映できるのかもしれない。コミュニティ・スクール、あらっぽく言えば、それは地域に学ぶ子どもたちを保護者に限らず地域みんなで見守り育てようというもの。明日を担う人材である。当然なこと。この制度は20年以上も前から法律としてあって山口県での実施率は90%と記事で見たことがある。茨城県はこのたびが4校目。今まで必要なかったのか?それはともかく、少子化の流れの中で、子ども一人ひとりの学びを保障し、その居場所の確立をという現教育長の堅い信念と推進への助力は、コミュニティの一員として、社会経験を積んだ我々年寄りの出番でもあるのだろう。新年度も率直に記事にしてゆく。

2017年2月19日 (日)

「みんなの学校」鑑賞

 「みんなの学校」こと大阪の大空小学校を採り上げたドキュメンタリー映画。28年度牛久市教育の集い(29年2月16日午後)にて鑑賞した。この集い、1部は14時から篤志者・寄贈者への感謝状贈呈、教育論文優秀者の表彰者、優秀論文の発表とつづく。例年のことだが、この優秀論文の発表は聞き応えがある。さすが先生の発表。結構楽しみにしている。
A 頂いたチラシによれば、2部のこの映画は中央に「みんなの学校」とあり、上に「大空は明日へつづく」。下方に「不登校も特別支援学級もない 同じ教室で一緒に学ぶ ふつうの公立小学校の みんなの笑顔になる挑戦」とある。この作品は関西テレビ放送制作の1時間49分。文科省特別指定。教育の集い会場は、牛久市中央生涯学習センターで、一般席は一階席の後方だが満席になった。1部では空席だったから皆さんへの案内は3時からか? 映画鑑賞後、もっと多くの保護者に見て貰いたいと思うほどであった。
 というのは、Uraチラシの裏面のリード文にあることば。上から順に「すべての子供に場所がある学校をつくりたい」、「学校が変われば、地域が変わる。そして、社会がかわっていく。」とあるのだが、これらすべて、現在の牛久市教育委員会の目標にいつも登場していて、定着の方向に進んでいるからだ。地域が変わるの部分は、これからではあるが。本ブログの7月30日「うしくの学校:学校経営の柱」でふれ、添付した資料5ページのPDFは、各校を巡回していて市内の学校長はいつも念頭においておられるのが分かる。鑑賞の帰路、どなたかと”市内でもどこかで見たような学校”と交わした。確かに。遜色はない。
 この大空小学校関連記事はたくさんある。2006年開校当初から2015年の退職まで長期にわたり学校長を勤められた木村先生の愛に満ち信念のある指導が成果を挙げた源であるのは確かだが、続編ドキュメンタリーができるとすれば、目立たぬが教職員の日々の努力とその苦悩にもスポットをあてて貰いたい。
 ドキュメンタリー取材当時のこの学校は220名(通常学級数6・特別支援学級7 )、そのうち特別支援の対象児童は30名だとか。これは多い。長期の学校長勤務といい、大阪市教育委員会の方針なのだろう。特別支援児童を抱える親御さんにとっては、こうした受け入れ校はこころから探し求めていたところ。公教育だから当たり前だろうという意見もあろうが、現実はそう容易なことではない。安心で安全な学校は、学校ならどこも掲げている。支援を要する子どもは市内でも見かける。通常学級に組み入れいる先生方は何ら接し方は変わらない。教育委員会も教員を手当している。加配というらしい。子どもは愛情を持って接したとき、かならず通じ合うことは、経験しているから分かる。残念なのは、こうした先生の努力は、多くの保護者には見えていないこと。学校に長い時間つき添うことは無理だから、やむを得ないことであるだけに、そうした立場にあるサポーターとしては、この場で紹介していこうか。牛久の先生方はなかなかどうして、学びの共同体づくりのもと、子どもたちは誰一人として見捨てることはない。そして考える力をつける工夫の授業で接している、そうした日々であることをお伝えしておく。

2017年2月13日 (月)

うしくの校内研修

 ネットには学び合いを批判する記事もある。そこには、授業を進める教師の不十分な理解もとでの授業風景をみる。佐藤学先生の学びの共同体を市内13校全てにおいて深めている牛久には当てはまらないだろう。ここ数年、各校の校長先生は自ら理解を深め、さらなる研究をしつつ全校あげて取り組んでいる。成果を得て議会も市長もさらにバックアップ。重要な手立ては校内研修(授業研究会)にあるとみた。許可を得て初めて昨年5月13日、岡田小の校内研修にオブザーバー参加した。それからは毎月どこかで行われている研修にお邪魔し15回を過ぎた。
 校内研修は4月に年度計画をたて、5月から毎月一回、同僚の先生に授業を公開し全員で研修するという一日。研修日は全クラス公開授業となり、5校時には提案授業がある。この市内小中学校のスケジュールは5月には市教委のホームページに公開される。研修当日は、市内や県外からの参観者もあり、提案授業後にはその授業を巡っての教師間のグループ学習、全体協議そしてスーパーバイザーによる評価と指導で締めくくる。この時間が充実している。学び合いにおいてはこの研修こそ、授業の質を高めまた先生間の経験差を平均化する手段になっている。教師間のグループ及び全体討議は、提案授業をした先生についてあれこれ採り上げるのではない学びあう授業中での子どもたち一人ひとりの反応を観察していて”このとき、こうだった”と授業における子どもの表情の看取りの交換。しかも「誰々ちゃんはどうだった」と具体的。提案授業の先生にとっても、看取った先生にも個人名での看取り交換は参考になり、その後の授業、個人指導に生きてくるに違いない。
2234 スーパーバイザーに佐藤雅彰先生を招いた12月6日の中根小の研修は大盛況だった。スーパーバイザーは各校とも年に4回招いている。大学、専門家、校長先生OBと多彩だが、どなたも学び合いを熟知しており、なお磨いておられている方々。教師は、単なる教える技術者レベルでは、あまねく子どもにハートの届く教師とはならないないだろう。信念があり理念をもつこと重要。2256佐藤雅彰先生の提示資料には「子ども一人一人の学びを保障する」(牛久の年度共通目標でもある)とあり、誰も孤立させない、誰も見捨てない等々ある。この実践は並大抵ではない。相当の覚悟を持っていなくては出来なかろう。牛久の先生には教師経験の浅さ深さより、理念のあるなしが肝要。高学年の子どもたちの4月と9月の表情の変化を見ればわかるもの。2250
佐藤雅彰先生の持ち込み資料には授業の質を高めるとか真正の学びとかもあった。全体研修は門外漢であっても楽しめる。先生方の真剣な取り組みを目の前にするだけに、応援もしたくなる。2242中根小のグループ協議風景は左図。どの学校も授業参観OK。当日、資料もある。6日の資料はいつもと違っていた。校長先生の了解を得て入手した資料をふくめ紹介する。2236当日加えられていた資料は、K研究主任による当日のポイントPDF版と新規に取り寄せた4月の年度計画作成時の資料(PDF版)当日の資料と連携し研修の質の向上につなげている。
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 学び合う授業は子どもが主役だが、諸先生のこの手法の表現は様々。「聴き合う、学びあう」は子どもの立場、その時間を効果的に進める先生の立場は「支える、手助けする」にある。それもさりげなく。子どももつ自尊心をくすぐるやり方。学習に参加できているかを看取るの難しくないが、子どもたちの一人ひとりがどこまで理解しているか?を看取るのは、優れて注意深い観察力が必要。それだけに全体協議で交わした子ども一人ひとりの情報は貴重だ。こんなに神経の使う授業をすべての授業で進めていたら疲労困憊するだろうとおもえるが、子どもたちもこの授業法になれてきて、その時間にやるべきことをすすんで学んでいく状態になっているクラスも見受ける。そうなるとクラスの学習水準は目に見えて上がっていく。ひいては科目だけでなく部活でも態度に変化が自然にでるから好循環になる。牛久の先生方、これからも迷わず学びの共同体づくりをすすめてもらいたい。 ps)スーパーバイザーの研修当日は、1時間目から17時過ぎまで。提案授業をみて、全体協議までのほかに、1~4時間目に看取った授業の二人の先生には個別指導もある。今後もスーパーバイザーは続けて貰いたい。4年前からの方もいて、先生個人の成長を喜んでおられるのを実見した。子どもに限らず、先生の成長を見るのはこちらまで良い気分だ。